実装作業はとてもつもなく退屈で面倒で時間がかかってお下劣でつまらない

と企画を立てる前に認識しておいたほうがうまくいくんではないかと思っています。

制作を妄想フェーズと実装フェーズに分ける。

妄想は楽しい。本当に楽しい。脳内で展開されるシステムや演出はこの上もなく魅力的で自分は天才じゃないかと感じる瞬間が何度も訪れるし妄想にかかるコストは0でいやそれどころか妄想すればするほど尽きることなく脳内麻薬が沸いてくるあまり「飽き」という概念を最後まで認識することができない。

実装に移ると現実に直面する。資料を起こすと矛盾点が噴出して嫌になるし、実際に組んでみた演出は意外と地味だったりするし、技術的な理由で断念せざるを得ない要素があったりするし、さまざまな理由で妥協に妥協を重ねることになる。時間が経てば経つほどやる気ゲージは右肩下がりなのである。

そんなわけで、妄想フェーズでたっぷりとやる気をためて、実装フェーズはやる気が切れる前にささっと仕上げる。これが挫折しないコツだと思う。

実装が長引いて最悪なのは、自分自身の変化によって過去の自分が作ったものがとてつもなく陳腐に感じてしまうことだ。そんなものが今作っているものに混じっていたらやる気などどこからも沸いてくるはずがない。完成の目処が立ってもいないのにその部分だけ作り直すのは永久ループへの最短距離だ。